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会報「みどりの風」バックナンバー
 ・第7号
会報 「みどりの風」
会報「みどりの風」No.8
会報 みどりの風 発行
第8号より下記5項を掲載しました

平成15年度活動方針
ワーズワス
公共事業のグリーン化
支部活動報告
トピックス

平成15年度活動方針
企画委員長 西村 恒美
 当工業会の目的「自然と共生した住み良い郷土を創造する」に鑑み、地域の新しい技術や優れたアイデアや工法、より環境負荷の少ない工事の施工方法などの調査研究、普及啓発、研修や交流などの事業を行い、循環社会の創造に寄与する為に、以下に掲げる活動方針を決定した。

1.自然と共生した住み良い郷土の創造
  ビオトープの研究、環境に優しい工法の発掘
  水辺工法の研究
  景観改良(グリーンポケット、アーチフレーム等)

2.新技術アイデアの発掘研究、育成普及情報の共有化
  新技術工法の情報配信共同研究(ネットワーク)
  アイデアの実現研究

3.開発や工事に伴う環境負荷の軽減化を通じて、循環社会を探求する
  建設現場の廃棄物のリサイクルと有効利用
  材料の運搬方法の変更に伴う使用機械の開発

4.技術研修
  技術研修会の実施

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ワーズワス
NPO法人日本環境土木工業会 理事長 高橋 房雄
 久しぶりに英国浪漫派詩人ワーズワスの詩集を紐解いた。半世紀振りかもしれない。そして、図らずも英国浪漫派独特のドラマチックな詩とは、一寸趣の異なる素晴らしい詩句を見つけた。

目はものを見なくても、ひとりでに見えるし
耳は聞こうとしなくても 聞こえる。
われわれの肉体には 何処にいても
意思とかかわりなく 感じるもの。
"The Eye - it cannot choose but see;"
"We cannot bid the ear be still;"
"Our bodies feel, where'er they be,"
"Against, or with our will."
出口保夫「諌めと答」より

この詩句に遭遇して、私はこの詩人のイメージを恥ずかしながら一新した。
つまり我々人間は、目でもの見る時、必ず目的をもって見ている。テレビや新聞を見ている。庭を見ている。木や花を見ている。若い人ならば恋人の目を見ているなどなど。
ただ目を「必要に応じてものを見る道具」としていたことに気づかされたのだ。
振り返ってみて、私たちは目で四六時中もの集中して見ているか、というと必ずしもそうではない。例えば、車を運転している時、目的地のイメージがあって、目前の交通標識や対向車や風景を一過性の映像としてみている。いわば環境映像として見ている部分があるのだ。見ることにも必要度に応じて階層があるらしい。

ワーズワスの詩に教えられたのは、目の機能には、意識をもって見ることとは別の働き、つまり肉体を守り、維持していくだけの、視覚の映像生活が私たちには、深く広く存在しているということだった。そして、このぼんやりみる自然の環境的な映像が、人間の精神生活に、とても重要な影響を与えているということだった。階層的には一番ベーシックな部分ということになろうか。

今身辺を振り返ってみて、私たちは、随分とぼんやり眺める幸せを、まさにぼんやりと放棄して生きてきてしまったらしい。そして心に深い影響を与える環境的な景観をあまり考えないで、多くの仕事をしてきてしまったらしい。
私たちNPOは、NPOの知恵で、できるところから自然を取り返って、ふるさとの里山の豊かな環境を子どもたちのために再生していきたいものだ。
思えばワーズワスは、英国の厳しいけれども豊かな湖水地方の田園の中でこそ生まれた詩人だった。
(出典・ワーズワス「田園への招待」 講談社+α新書より)

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公共事業のグリーン化 - 美と安全そして環境保全を目指す -
NPO法人環境文明21 代表理事 加藤 三郎
1.逆風下の公共事業

 今日、公共事業は、バッシングの最中にある。税金の無駄遣い、政官業の汚い癒着、国・地方合わせて700兆円もの大借金の元凶、といった具合で公共事業関係者は、はなはだ肩身の狭い思いをしていることであろう。実際、これまでの公共事業は、都市・工業文明が大躍進した20世紀型経済社会、つまりは大量生産、大量消費そして大量廃棄のための社会資本整備が中心であった。つまり大型の幹線道路、港湾施設、空港、新幹線、大発電所、大規模な下水道や廃棄物処理処分施設とともの街路や電線、送電線などの都市施設の整備が中心であった。しかも悪いことに、日本経済のバブルがはじけた後、その施設が本当に必要かどうかという判断よりも、景気回復のカンフル剤として公共事業を、国も地方公共団体も無理やりに使ったことである。
これが今となっては膨大な借金の山となり、財政を圧迫することになり、小泉内閣の成立以降、一転して公共事業は悪者視する世論が形成されている。このような中で公共事業に従事する者としては、5年程前までは夢にも思わなかったような予算の大削減に遭遇し、大・中・小の多くの建設会社が倒産や廃業に追い込まれている。

2.環境時代の公共事業

 建設業をとりまく環境を再び前の状態に戻すことは、あらゆる意味で不可能である。財政が変わっただけでなく、環境の厳しさも前面に出てきている。そしてそれ以上に国民の価値観や意識が変りつつある。つまり、かつては道路や橋を造ったりの箱物といわれる施設を造ることを求めていた国民も、今はノー・サンキューと言うようになってきた。新しいタイプの公共事業が、財政を圧迫しない形で次世代のためのインフラとして求められるようになっている。私はその次世代の公共事業として、キーワードを3つほど挙げてみたい。一つは美であり、もう一つは安全であり、三つ目は環境保全である。
 先ず美については、人間が心身ともに憩え、癒される公園が必要だし、街路樹も都市の美や品格を表すものとして重要である。同様に電線や電柱が空中に張り出しているのを地中に埋めることも必要だ。屋外に乱立している粗悪な広告物を撤去し、規制することもまた街の美を保つのに重要である。地球の温暖化との絡みで最近、屋上緑化や壁面緑化がいわれるようになってきたが、これも建物や都市の美化に大いに関係する。街角や学校の校庭、あるいは工場の敷地などにビオトープと呼ばれるものも置かれるようになってきたが、これも人間の心や小動物の憩いの場となり、街の美や品格を高める。
 安全については、従来からいわれている治山・治水の重要性は、昨今の熊本などの大災害からも再認識される。当工業会のお得意技である法面保護も、地球の温暖化に伴う雨の降り方の変化を考えるとこれもまた重要だ。更に安全という点でいえば、建物や構造物の耐震性を高めることも重要であるし、耐火構造の公共施設を造っていくことも必要だ。こういった意味でも安全というキーワードで公共施設を補修したり新しく造っていく事業は増加するに違いない。
 3番目の環境保全についていえば、公共水域の浄化を図るにも従来型の下水道による汚水処理だけではなくて、合併処理浄化槽のようなてごろで質のいい浄化システムを導入していく。更に、遊歩道。場合によっては車道を一車線削っても歩道に造り替えていく。また場所によってはLRTと呼ばれる軽快な市内電車を導入していくことも重要である。
 人間が生きていく限り、生活や経済基盤を維持する社会的インフラとしての公共事業はいつの時代でも必要だ。その公共事業は20世紀とは違った発想、方法で社会に貢献できるはずである。公共事業バッシングなどはとんでもないことである。胸を張り、新しい哲学をもってこの仕事の前進を目指す当工業会に期待するもの大である。

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支部活動報告
第1回土曜講座を終えて
NPO日環工ぐんま 代表 設楽 雅之
 NPO日環工ぐんまは、「自然豊かな郷土を目指そう!」を目標に掲げ、昨年の11月1日に産声を上げました。しかし、この目標実現には自分たちの知識がまだまだ浅いため、環境学習しながら郷土を見つめなおすことにしました。
 そこで県自然環境課にお話しして、「群馬県自然環境調査研究会」の先生方をご紹介いただき、土曜講座を年4回開催し、一般の方と共に学習する事にしました。
 第1回は6月に「尾瀬の自然を楽しもう」と題して須藤志成幸先生にご講演頂きました。参加者は一般40名を含む63名で予想を上回る盛況ぶりでした。
 講演はスライドを中心に尾瀬の自然の多彩さや美しさを紹介して頂き、尾瀬に行ったことがなくても楽しめるものでした。尾瀬は寒冷地であるため、植物が腐らないで堆積した泥炭が尾瀬の植生に重要であることや、至仏山の登山道の表土が登山者で荒らされ、裸地化が進み、オゼソウなど貴重な蛇紋岩植物が失われている現実について説明がありました。
 一方で登山者と一緒に移入した植物が現在47種類確認されているそうです。当初、雑草として駆除されていましたが、移入植物は人が歩く所にだけ生息し裸地の緑を回復する「傷痍組織」としての役割が有り、今では必要な植物であると認識が変ったようです。尾瀬に関わる人たちにとっては観光客を減らしたくない気持ちと自然を荒らしたく気持ちがジレンマと成っているとのお話もありました。
 私たちは自然を色々な形で利用しながら生活しており、バランスを保ちながら自然を再生することの重要性と難しさを今回の講座で教わりました。
 講演後、一般参加者にアンケートで答えてもらいましたが、満足できたという言葉や、テーマに沿った現地での講座を開いてほしいなど建設的な意見を多く頂きました。私たちは土曜講座を今後も継続し、自分たちの知識を高めると共に、幅広い層に自然豊かな郷土の再生を訴えていきたいと思います。
 また、一般や他団体の方とワークショップを重ねて、バランスの取れた自然の再生と修復方法を提案するNPOを目指したいと思います。

NPO法人愛環技発足にあたって
NPO法人愛知環境土木技術者の会 理事長 金原 政憲
 六月末に知事の認証と大勢の方のご協力を得て、NPO法人を設立することが出来ました。我々がここで言う「環境土木技術者」とは、環境に関する幅広い知識をもち、自然や環境保全について独自の価値観と思想を持ち、意見を述べ、行動出来る「人」を言います。この様な、「環境土木技術者」を育成する為に、環境勉強会を開催し、知識と行動力のある「人づくり」に努めます。環境づくりは「人づくり」が基本です。その一つが「環境土木技術者」の育成と考えます。
 さて、我々を取巻く環境は、日に日に悪化し、今では誰の目にも明らかな状態となってしまいました。我々が子供の頃の4〜50年前の海や川や山は何処へ行ってしまったのでしょうか?我々は、自然の野山や川や海の本当の価値を知らなかったのではないだろうか?と考えてしまいます。砂浜の海岸よりは工業団地。蛇行した川よりは真っ直ぐな川。草の生えた小川が三面張りの水路へ。これらは確かに、我々の生活をより安全に、また経済的発展を支え、その効果を発揮しました。しかしそこに、人間の心を育む自然の良さや価値を、知らぬまま無くしてきたのではないか、と考えてしまいます。
 最近の若年層の事件を見ても、何か無機質な、人の心を理解しない、短絡で打算的な行動が多いと感じます。我々は自然から、光を感じ、海の香りを知り、木々の温もりを感じ、風の音を知りました。そしてそこに生れる生命に尊敬と神秘性を感じ、枯れ逝く生命のはかなさを知りました。時には、痛い目にもあい、暑さに喘ぎ、寒さに震えました。そんな中で他社を思いやる心や危険予知の触覚を育て、生命の大切さを自然の中から学びました。その大切な自然の価値をもう一度見直し、自然の大切さに気付いて貰うのが会の趣旨です。
 我々の生命と財産を守る為のインフラの整備は大切です。しかしその為に自然が破壊されてもいい時代は終わりました。これからは、そこに生息する動植物や地勢に対しても配慮した、まさに自然と共存できる土木事業が出来るよう、皆さんと一緒に環境勉強会を実施し、環境の保全と会の発展に努力したいと考えます。多くの皆さんのご協力と参加を期待しています。

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トピックス
 当工業会法人会員であるカネコ工業葛燻q社長(新潟県十日町市)は、かねてから、工事現場で発生する伐採材、雑木を他の場所で廃棄するのではなく、炭にして土壌基盤材として利用されている。炭は表土に戻すことによって、通気性が良くなり微生物の住処となり、土中の有害ガスを吸着し、炭や灰のアルカリ分が土壌中の酸性値を調整し保水性も良くなる。
 この度、「足尾銅山に緑を!」と荒廃した山地に緑を蘇らせる試みが、十日町市内の知的障害者通所授産施設「なごみの家」で、行われた。この炭を利用し、食生団子を作り足尾銅山の「鹿の墓場」といわれるところに活着させて緑化を図るというものである。
(新聞記事 : 十日町新聞 2003年6月30日記事より)

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